スペースXの宇宙船クルードラゴン打ち上げ成功・無事帰還

宇宙ニュース

民間人のみ宇宙に出発 スペースX打ち上げ成功

米国の民間人4人を乗せたスペースXの宇宙船クルードラゴンが現地時間9月15日午後8時頃、フロリダ州ケネディ宇宙センターから打ち上げられました。

宇宙飛行士が搭乗せずに民間人だけで滞在する史上初の地球軌道周回旅行が始まりました。

引用:AP通信

クルードラゴンに搭乗した民間人4人はどんな人?プロジェクト「Inspirational4」

引用:Inspirational4

Inspiration4 - Home
The First All-Civilian Mission To Space

 

今回の宇宙旅行プロジェクト「inspirational4(心を動かす4人)」と名付けられました。

  1. ジャレッド・アイザックマンさん(38)米決済ビジネスの会社Shift4Paymentsの創設者兼CEO
  2. ヘイリー・アーセニューさん(29)小児がんを克服した医療助手
  3. シアン・プロコトルさん(51)コミュ二ティ・カレッジ教員(地球科学者で2009年のNASA宇宙飛行士選抜ファイナリスト)
  4. クリス・セムブロスキさん(42)元空軍 ロッキード・マーティン従業員

このミッションは「Inspiration 4」と呼ばれており、アメリカにあるセント・ジュード小児研究病院の研究を支援する目的で行われます。

またこのミッションを企画し、立ち上げたジャレッドさんはクルーそれぞれに役割を与えています。

ジャレッドさん本人はLeadership(統率、リーダーシップ)、ヘイリーさんはHope(希望)、シアンさんはProsperity(繁栄)、クリスさんはGenerosity(寛大さ)

なんと今回の宇宙旅行の全額は、ジャレッド・アイザックマンさんが負担しています。数億ドル(数百億円)の個人資産を有る大富豪です。アイザックマンさん、宇宙飛行は初めてですが、2009年には軽量ジェット機で世界一周の最速記録を達成しています。これまでにさまざま航空機での飛行経験があり、複数の戦闘機の操縦ライセンスを取得されています。

地球軌道を周回するクルードラゴンに3日滞在し、90分ごとに地球を一周する宇宙船の船内で浮遊しながら窓外に広がる景観を観覧することができます。

スペースXも宇宙旅行の先駆けとして

引用:Inspirational4

4人のクルーは今年3月からペンシルベニア州にある訓練センターでロケット打ち上げ時の加重力などの耐性トレーニングも積んできました。他にも無重力や非常事態への対応プランなど様々な訓練もされているようです。

宇宙船クルードラゴンは、ほぼ自動操縦で地球を周回します。そのため、乗員が全て飛行士以外の民間人による地球周回ツアーは世界初となります。

今年7月にヴァージン・ギャラクティック、ブルーオリジンの米2社が無重力状態を数分間経験する宇宙旅行を成功させています。今回の周回が無事終われば、宇宙旅行ビジネスがさらに活発化しそうです。

 

民間人4名、宇宙旅行から無事帰還

現地時間9月15日に打ち上げられた宇宙船は、3日間の旅を終え、9月18日に無事帰還しました。

以下写真はInspiration4より引用

着水した宇宙船は回収船「Go Searcher」により海から引き上げられ4人は宇宙船から出て、いくつかの医療検査を受けているようです。回収作業は約1時間。

このミッションは、小児がんや白血病などの研究を行うセント・ジュード小児研究病院への寄付を目的に行われ、すでに「Inspiration 4」のチームは、2億ドル(約220億円)の資金調達を目指しているが、ほぼ目標は達成しているとのことです。

1日に15回の地球周回 ミッションの意義は人選

4人は宇宙船内で宇宙での環境が人体に与える影響を調査する実験にも取り組みました。

「Inspiration4」の意義は人選にあり。サイアンさんは、ジャレッドさんがオンライン上で記載したビデオコンテストの勝者として選ばれました。

彼女の提出した2分ほどの動画には、人類が目指すべき宇宙のあり方をまとめた詩を朗読しました。全ての人類にとって公正(just)公平(equitable)多様(diverse)包括(inclusive)である「JEDI」が宇宙にも必要だと。

これまでに宇宙に到達した人は、600人ほど、そのほとんどが白人男性、女性は70人にも満たない。黒人の宇宙飛行士は、15人しかいません。こうした歴史の背景から今回黒人女性として初となる宇宙船パイロットとして参加できることになりました。

 

宇宙飛行士の応募条件の拡充に

ヘイリーは、子供の時、骨肉腫を発症し、セント・ジュード小児研究病院で闘病しました。今も金属製のロッドを左足に入れており、走ったりジャンプすることもできません。そのような状況でも過酷な訓練をクリアしました。

今回の宇宙旅行に史上最年少の宇宙飛行士としてミッションを成し遂げました。医療実験にも取り組み、セント・ジュード小児研究病院に入院する子供達にビデオ電話でメッセージを送りました。病院にいる子供たちの希望となり、宇宙飛行士の定義や訓練を見直すミッションにもつながったと思います。

 

 

 

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