宇宙産業の中でも、衛星データというフレーズををよく目にします。衛星データとは、衛星データで活用できることを調べてみました。

宇宙産業は、膨大な費用を要するために国が主体としてきたものが、最近は多くのベンチャー企業ができ、急激な活躍をされています。ロケット開発打ち上げのコストが下がってきたこともあり、民間が参入するようになりました。現在は、国も宇宙に対して、主導から企業の支援に変え、宇宙ビジネスの活性化に取り組んでいるようです。
衛星データとは、人工衛星から取得できるデータのこと。Googleマップの画像やGPS機能なども衛星データに含まれています。
衛星データでできること??
- オゾン層破壊
- 火山活動
- 土地利用状況
- 流氷の状況
- 台風・降雨の状況
- 地形
- 植生分布
- 海洋汚染の状況
- 海面温度および植物性プランクトン濃度
オゾン層破壊
オゾン層を壊す代表的なものがフロン。フロンは、エアコンや冷蔵庫、スプレーに入っており、発泡スチロールを作るときなどに使われてきた。このフロンが大気中に逃げオゾン層を壊し、有害な紫外線を直接地面に降り注いでしまう。有害な紫外線は、皮膚癌が増えたり、白内障の原因となる。世界各国で使わない取り組みがされ、日本でもフロンの生産規制、フロンの回収が進められている。衛星データでオゾン全量をデータ化し解析をしている。
火山活動
日本には約110の活火山がある。世界には約1500あるうちの110は、日本にあり、活火山国と言える。日本では110のうち47の火山を常時監視。火山では、噴火の前に地震が起こったり、観測に変化が見られるので、噴火の可能性が高いと判断した場合、噴火予測となる。衛星データでは、天候や昼夜に影響されることなく観測ができ、47の火山以外、交通の不便な場所でも衛星なら見ることができる。
土地利用状況
各地域の土地がどのように利用されているのか、例えば市街地は灰色、草や樹木は赤と植物の多いところを識別し表したもの。近年、住宅地の拡大により周辺地域の農耕地や緑地が減少。埋め立て等による海岸線の変化。多くの情報を取得することができる。
流氷の状況
流氷の多い地域、北海道のオホーツク海沿岸では、通常1月から3月にかけて白い流氷が海に広がるが近年は最盛期の2月でもほとんど見られなくなった。流氷が大きなブロック状ではなくシャーベット状に溶け始めている。温暖化による、水温上昇によるものだと考えられる。
台風・降雨の状況
衛星データでは、降水の強い地域、雷の多発地域、積雪の多い地域を観測。ゲリラ豪雨や洪水、土砂崩れなど甚大な被害をもたらす。災害を減少させるため、事前に予測する必要がある。台風であれば、進路予測、降雨水量、最大風速、河川の氾濫など様々な予測ができ、災害が軽減できると考えられる。
地形
3D地形データでは、草木は緑色、市街地や住宅は灰色で色別に表すもの。また、一定条件において津波が到達されると予測されるエリアの判別、河川流出解析やハザードマップの情報。地形判読や解析、資源分野における開発の効率化、通信障害エリアの解析ができる。
植生分布
植生指標は、植物の活性度を測るための指標。世界的に森林が減少していることは、衛星画像データでも知られている。例えば、計画通りに伐採されていない違法伐採地域などもあり、森林減少に歯止めをかけようとしている。乾燥したり、高音が続いた時に起こりやすい森林火災などについても、衛星画像データによる観測が続けられている。
海洋汚染の状況
海洋ごみは、このまま何の対策も行わなければ、2050年には海に住む生き物よりごみの方が多くなる。海洋ごみの中でも特に深刻なのは海洋プラスチックごみで、生物や環境に多大な影響を与えている。地上で出たペットボトルやビニール袋が海に流れこみ汚染の要因になっている。衛星データで世界の海の汚染状況を解明することができる。
海面温度および植物性プランクトン濃度
2100年までにホッキョクグマは絶滅するとイギリスの科学誌で論文が発表。地球温暖化で気温が上昇し、海氷が減り、生息数の減少が観測されている。ホッキョクグマは一日70kmも移動するため、ホッキョクグマの餌のアザラシが狩れずどんどん体重が減り、餌がない期間を生き残れなく可能性が高い。

約2000億円の市場規模は、他にどんな市場があるの??
- 動画広告市場(Youtube、Facebook、line、Twitter、Instagram等)
- オンラインゲーム市場
- インナービューティー商材市場
- 有料動画配信市場(Amazon、Netflix、Hulu等)

ちなみにあのマスク市場は、半分の約1000億円
世界の宇宙ビジネス市場規模は2010年で約27兆円、2019年には約40兆円までにに成長しており、このペースでいくと2040年代には、約100兆円に達すると言われています。その中で、衛星データを使って情報取得から状況解析し、環境への対策や環境整備が行われ、今後リモートセンシング事業も当たり前の事業になると思います。
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